あん摩マッサージ指圧師の仕事は、東洋の伝統医学に基づく施術により体調を整えることです。
器具を使わず手だけを使い、押す、もむ、さする、たたくといった刺激を体のツボに与えることで体内の血行を良くし、肩こりや腰痛、疲労回復などの解消へと導く。中国から伝来したあん摩と、ヨーロッパで体系化されたマッサージを日本古来の指圧と合わせ、体系化した手技である。
あん摩マッサージ指圧師は国家資格で、国家試験に合格しないと名乗ることができません。
日本では医師とあん摩マッサージ指圧師のみが、仕事としてマッサージ行為を行うことを許可されています。
個人でマッサージの治療院を開業する場合、あん摩マッサージ指圧師の資格所有だけでも開業できますが、はり師、きゆう師の資格を合わせて持つ人が多いです。
これら3つの資格を持つ人を鍼灸マッサージ師、または三療師と呼びます。
現在、病院や診療所などの医療機関でも、治療に加えて、予防医学、健康づくりなどの観点から東洋医学が見直されており、整形外科やリハビリテーション科を中心に、あん摩マッサージ指圧師を、理学療法士などと同じコメディカルスタッフ(医療関連職種)の一員として採用するところが増加しています。
今後さらに、人々の健康を支える日本の伝統的な施術の一つとして、注目度が上がっていくでしょう。
・あん摩マッサージ指圧師の適性・活かせる才能
人と接するのが好きで、相手をリラックスさせることが好きな人、スキルを身につけて独立したいという向上心のある人にオススメです。
またスポーツトレーナーを目指している人で、スポーツ障害の回復にマッサージを取り入れたいと考えている人は、専門のスクールで学び、ぜひこの資格を取得しておきたいですね。本来マッサージ業は、この資格を持っていないと行うことができないからです。
力のない女性にもできる仕事としてあん摩マッサージ指圧師の注目度が上がっています。東洋医学に興味があり、生涯にわたって貢献したいと考えている人にはぴったりの仕事のひとつといえる。
・あん摩マッサージ指圧師で必要とされる知識・スキル・資格
あん摩マッサージ指圧の技術を身につけ、国家試験に合格してあん摩マッサージ指圧師の資格を取得することが必須です。
国家試験では、あん摩マッサージ指圧理論などの専門分野のほか、医療概論、衛生学、公衆衛生学、関係法規、解剖学、生理学、病理学、臨床医学、リハビリテーション医学など、医学的な知識も問われます。スクールの講座できちんと身につけておきましょう。
・あん摩マッサージ指圧師の働く場所・雇用形態
鍼灸マッサージ治療院、病院の整形外科や、理学療法科、リハビリテーション科。その他、ホテル、スポーツクラブ、エステサロンなど。
老人介護施設や特別養護老人ホームの機能訓練指導員として勤務する人もいます。
雇用形態は、正規雇用のほか、パートや臨時雇用など。実績を積んだあと、マッサージ治療院を独立開業し成功する人もいます。
あん摩マッサージ指圧師としての実務経験を5年積めば、介護支援専門員の受験資格を取得できます。
また、あん摩マッサージ指圧師の資格を持つ者は、職員検定により特別支援学校自立教科助教諭の臨時免許状が与えらます。
また、臨時免許状取得者は定められた経験、単位修得により普通免許状が与えられます。
あん摩マッサージ指圧師としてのキャリアを積んだ後、介護の分野へと転身を図ったり、特別支援学校の教員となる道も開けています。
あん摩マッサージ指圧師は、地域医療、老人医療、スポーツ医療など様々な場面で活躍しています。
・あん摩マッサージ指圧師の収入の目安
年収300万円以上となります。